なんでこんなに 青いんだろーねェ
「あーねむ・・・・」
思いっきり欠伸して、芝生に手をついた。
誰もいない中庭。
案外居心地が良い。
ま・授業中だから、だれも居なくて当然。
そうだ。このまま眠ってしまおう・・・・かな?
「また寝てるー」
中庭の木漏れ日。
すやすやと寝息を立てるオトコノコ。
くすっと笑って。
「朝からずっとここに居るの?」
「昨日も、一昨日も眠ってたね」
一昨日偶然見つけた彼は、ジャージを着ていた。
テニス部のレギュラーなんだよね。
有名人だね。
「私、同じ学年なんだよ?・・・知らないか」
ゆっくり彼の横に腰掛ける。
「すー・・・・」
ふわふわの髪の毛が揺れる。
無垢というか。無邪気というか。
悪戯心をくすぐられる。
片手で彼の髪に触れる。
そよ風に攫われそうになる髪を押さえた。
ちゅ
彼の額にキスを落とした。
「襲われても文句言えないんだから」
次の日。
また無防備な彼に笑みがこぼれた。
「いつも寝てるね?」
近寄って、また彼の隣に座った。
今度は彼のすぐ近く。
ことっ
肩に重みを感じた。
彼が私の肩にもたれ掛っている。
「ねー。テニス強いの?」
「すー・・・」
「そんなに寝ててダイジョブなの?」
「すー・・・・・・」
熟睡する彼の隣。
独り言のように言ってみる。
応答の代わりに、彼の寝顔を垣間見る。
ちゅ
またキスを落とす。
気持ち良さそうに眠る彼を見ていると、恥ずかしさなんてなくて。
次の日。
「ほんっと。安逸ってやつ?」
彼の前に立って、微笑んだ。
体育座りして、正面から眺める。
「今日は朝練ちゃんと出てたね」
「うん」
「っ!」
驚いて尻もちしてしまった。
目を丸めて後退りする。
「お・起きて・・・!」
「オレ知ってるよ」
「へ?」
「ちゃんでしょ〜。ちゃん!」
「なんで・・・」
へへへと笑う彼に冷や汗が流れた。
聴かれてた!?
「テニス強いかなぁ?オレ。お昼寝は好きだC→」
聴かれてたんだ・・・・。
てっきり夢見てるんだと思ってたのに。
「ねぇ。今日はちゅってしてくれないの?」
「!・・・っそれは」
「寝込み襲うなんて卑怯だよねー」
「狸寝入りしてたの!?」
「うん」
駄目だ。彼は寝てなんかなかった。
完全に私の思い違い。
「あのですね・・・―その」
いつの間にか正座になっていた。
言い訳が浮かばない。
目が泳いでしまっている。
「オレのこと好き?」
「・・・・わかんない」
「オレはねーちゃん好き」
「え」
「だから。これからもちゅってしてね?」
実は確信犯だったりする。
してやられたり。