「あ〜あ、お母さんの言うことちゃんと聞くんだった・・・。」
誰もいなくなった玄関では呟く。
外は、もう真っ暗である。
しかも、雨が絶え間なく降り続いている。
クラス委員である、は担任に雑用を頼まれたために1人、こんな遅くまで作業を行っていたのである。
クラス委員はもう1人いるのだが、まぁ、ぶっちゃけサボりだ。
途中までは友達も数人手伝ってくれていた。
しかし、あまりにも遅くなりそうだったために「先に帰っていい」と言ってしまったのだ。
最後まで手伝ってほしかったが、係りでもない友達に申し訳ないと思ったからである。
暗くなってしまって、今は更に雨まで降っている。
今日の降水確率は90%であったが、ほんのさっきまでは全く降っていなかった。
だから、は「天気予報、ハズレたんだなぁ〜」と思っていたところだった。
「もぅ、なんで雨が降ってるのよ!さっきまで降ってなかったくせにぃ〜!!だから
雨って嫌いなのよ!!
・・・・ふぅ〜、まぁ帰るだけだし・・・いいか。」
さんざん雨に対して文句を言った。
そして、この土砂降りの中を帰る決心がやっとついたは頭が濡れないようにと鞄を雨よけに準備して
走り向けようとした。
「あれ?じゃん!」
「あっ、岳人。」
雨のなかに突入して行こうとしたとき、誰もいないと思っていた校舎の中から、幼馴染みである向日岳人
が出てきたのである。
「岳人、なんで、こんな時間まで残ってるの?」
「今日、雨降るって言ってたから部活がミーティングになったわけ。んで、その後担任に捕まってさぁ〜、課
題出してないから残ってやってけって言われたんだよ。は何やってたんだ?」
「私は、担任に雑用、押し付けられちゃったんだよ。」
「ふぅ〜ん、お互い付いてないな。」
「そだね。」
同時に深くため息をつく。
「ん?、今から帰るんだよな?」
「そうだけど?」
「もしかして・・・傘持ってねぇ〜の?」
鞄をずっと頭の上に置いたままだったに岳人が言う。
まぁ、この状態の人を見たら誰もがそう思うはずだ。
「うん、実はね。でも、あとは家に帰るだけだし!ダッシュで帰るしね。」
は、走るカッコを見せて笑顔で言った。
「んじゃ、そろそろ帰る。ばいばい、岳人。」
「お、おい!ちょっと待てよ!!」
今にも走り出そうとするの腕を慌てて引っ張る。
「どうせなら、入ってけよ。俺達の家、隣同士なんだし。」
「えぇっ!!」
予想もしていなかったことを言われて、は大声を上げてしまった。
まぁ、と岳人は昔から言えが隣同士ということでよく2人で遊んでいた。
しかし、中学校に入学してからというもの岳人は部活ばかりで家が隣だというのに滅多に会うことが
なかった。
最近ではファンクラブまでもが出来たため、学校で会ったとしても話すこともできなかったのだ。
どうしよ・・・傘入れてもらえるのは嬉しいんだけど、もしファンクラブの連中に見つかったりした
ら・・・・(恐)でも、せっかく岳人が誘ってくれたし。・・・・やっぱり、断ろう!
でも、岳人がぁ〜〜〜!!
は、小さいときから岳人のことが好きだった。
しかも、初恋の相手だ(現在進行中)。
そんな岳人からの願っても無い誘いなのだが、ファンクラブの連中のことを恐れて頷くこともできない。
「どうしたんだ?」
何も言わずに固まってしまっている、の顔を岳人が覗き込む。
「うわっ!!」
大好きな人の顔を間近で見てしまったために、再び声を上げる。
「本当にどうしたんだよ?・・・まっ、いいか。とにかく帰ろうぜ?」
「えっ、ふぁ〜〜!!」
いっこうに返事をしないを、岳人が引っ張っていく。
わぁ〜、結局いっしょに帰ってるよ!しかも、コレって・・・・"相合傘"だよね?
しかも、手繋ぎっぱなし!
学校を出てから、ずっと繋いでいるのだ。
放すタイミングを完全にのがしてしまっているらしい。
しかし、岳人は全く気にしていないようだ。
「ね、ねぇ・・・・・(///)」
「ん、なんだ?」
「あのさ・・・・手・・・・」
「手?あっ、悪い!」
手を繋いでいることを忘れていたようだ。
ほっ!やっと、手はなしてくれるよ・・・でも、なんか残念だな。
と、の思いは複雑だった。しかし、手はいっこうに放される気配がない。
「岳人・・・手・・・・」
もう一度言ってみる。
それでも、手は放されない。
「ご、誤解されちゃうよ・・・」
「いいよ。」
「へっ!?岳人何言って・・」
「だから、誤解されてもいいって言ってんの。」
「????」
言ってる意味が分からずに、は岳人の顔をじっと見る。
すると、それに気付いた岳人も歩くのを止めての方を向いた。
「だぁ〜かぁ〜らぁ〜!!オレは・・・お前のことが好きなんだよ!だから、誤解されてもいいんだよ!!」
「・・・・あはは(///笑)」
だって、「だから」って言いすぎなんだもん(笑)
「何笑ってるんだよ(///)」
「ごめん(笑)」
「で、返事は?」
返事は決まってる。もちろん・・・・・・・
「私も好き。・・・ずっと、好きだった。」
「マジッ!?〜〜〜〜〜っ、すっげぇ〜うれC〜vv」
「きゃっ!岳人、こんな道の真ん中で抱きつかないでよ(///)しかも、ジロー君口調になってるし。」
「なぁ、これからも雨の日は一緒に帰ろうぜ!傘は1つなっvvあ、もちろん晴れの日も一緒だかなら!」
「ば、ばか・・・・(///)」
今まで、雨のこと好きじゃなかったけど、これからは好きになりそう。
だって、今日は私にとって"特別の日"なんだから。
テスト勉強しろよって感じです。
「傘」がテーマなのに、「雨」がテーマみたいになっちゃいました。
でも、書き直すの面倒なのでこのまま・・・・
傘っていったら、あれですよね。トトロのかんた君ですよね。
本当はあれやりたかったけど、パクリになるので止めました(当たり前だ!)
2005.02.17