「なぁ、なぁ。」
「はい?」
式が始まってから、間もなくしてのことだった。隣の席に座っていた男子生徒が声をかけてきた。
「お前、だろ?」
「そうだけど・・・・なんで知ってるの?」
自分の名前を唐突に出されて、心底不振そうな顔をしてその少年を見る。
しかし、の心配をよそに少年はニシシと笑う。
「お前、有名だからな。あっ、もちろんいい意味でだぜ。オレ、一応ずっとココ(氷帝)にいるからなぁ。
いやでも、お前の噂が耳に入ってくるんだ。」
とジローは小等部から、この氷帝に通い始めた。
この学校に通うようになった訳。
それは、頭の良い学校に入れば入るほど、一番をとったときに目立てる(ほめられる)と思ったからだった。
この思惑については、親は全く知らない。
の両親は、ただ「勉強熱心なんだな」ぐらいにしか考えていない。
ジローにいたっては、が入るので入ったぐらいだった。
氷帝には1つの学年にかなりの人数の生徒がいる。
だから、今までに一度も話したことのない生徒がいても全くおかしい話ではなかった。
しかし、に関して言えば、よく表彰台にあがっていたために周りには知られているということなのだ。
「へぇ〜、そうなんだ(ふふっ、私有名だってvv)。ところであなたの名前は?」
「オレは向日岳人っていうんだ。"岳人"って呼んでくれよな。」
「うん、私も""でいいからvこれから宜しくね、岳人!」
「おっ、おう!」
が、とびっきりの笑顔でそう言った。近所でも有名なほどの美少女の笑顔だ。
そんな笑顔を見せられた向日が赤くなったのは言うまでもない。
向日は其れがばれないようにとさっと、から顔を逸らした。
変なヤツ・・・・
それにしても、すごい髪型・・・・しかも色、ピンク!?どんな趣味してんのかしら??
自分がどれだけ美少女か、全くわかっていないは向日を見てそんなことを思っていた。
式はどんどん進んでいき、ついに"新入生代表"の番がやってきた。
私の折角のチャンスを奪ったヤツの顔をちゃんと見なくちゃねぇ〜・・・・ふっふっふ・・・・(怪)
「新入生代表の言葉、1年1組跡部景吾。」
「はい!」
「あっ!」
代表が誰かわかった途端には声を上げてしまった。
小声であったので、近くにいた人たちにしか聞こえていなかっただろうが。
あいつだったんだっ!?
は、跡部のことを知っていた。
跡部も氷帝に小等部から、ココに通っていた。
話したことはなかったのだが、跡部も同様に表彰などで目立っていた。
だから、跡部はのブラックリストの中でbPの存在なのだ。
そんな中、やっと入学式が終了した。
「おい、。どうしたんだよ!!」
「どうもこうもないわよっ!」
一緒に出てきた向日に怒鳴りつける。
体育館を出ながら、はイライラする気持ちを抑えきれないでいた。
そんなに向日はビクつきながらも更に問う。
「なんだよ。どうしたんだ?」
「・・はぁ〜・・なんでもないよ・・・・」
2人は教室に向かうことにした。
2005.05.22