女の人の涙がこんなに綺麗だなんて思ってもみなかった。
放課後、部活に向かうために通る道がある。
其の道の途中にいい感じの木があるんだ。慈郎さんなんか、すごく気持ちよく寝ちゃうような木。
いつもはそんなに気にしない其の場所。
でも、今日は目に留まった。
其処に、女の人がいたからだ。
雰囲気から言って、きっと三年生だと思う。
ただ"いる"だけなら気にしないかもしれない。
でも、その先輩の目には・・・・涙が溜まっていた・・・・・・
「おい、長太郎!」
ぼぉ〜っとして居たら、一緒にコートに向かっていた宍戸さんが叫んだ。
何か言ってるみたいだったけど、その人から目が離せなくて動くことも声を出すことも出来ない。
宍戸さんはため息をつくと「先に行く」と言ってコートに行ってしまった。
足が無意識に動きだす。
もちろん、其の人のいるところに。
そして、隣へと立った。
其処まで来て、やっと俺の存在に気付いたらしく顔を上げる。
「・・・何か・・・・・」
「あの・・・・此れ、どうぞ!!」
彼女の前にハンカチを差し出した。
彼女は驚いた表情をしている。
其れは当たり前の事だろう。知らない人にいきなり声を掛けられたら驚く。
しかも、ハンカチまで渡されたら・・・
「あの・・・・何かつらい事があったんなら・・・俺が聞きます!!」
相変わらず、きょとんとした表情をしている。
「だから・・・(///)」
「私、欠伸しただけなんだけど・・・・」
・・・・・・・・・
しばし、沈黙が走る。
ただでさえ、恥ずかしくて赤くなっていた顔が更に赤く染まる。
「すみません(///)!!」
「ちゃっと待って!!」
居心地が悪くなって其の場から離れようとした俺を先輩が引き止める。
「私、三年の。紛らわしいことしてゴメンね・・・・長太郎くん。」
「いえ、勘違いしたのは俺だし・・って、名前?」
「知ってるよ・・・テニス部の鳳長太郎くんでしょ?」
有名だもん、と笑いながら言う先輩。
ドキッ
あれ・・・急にどうしたんだろう・・・・・
「テニス・・・頑張ってね。」
「・・・はい!!」
その後、俺と先輩は別れた。
先輩の笑顔はとても素敵だった。
でも・・・・個人的には・・・・涙目の先輩も・・・・・(///)
「おい、長太郎・・・・お前、何赤くなってんだよ(汗)」
「うわっ、そんなことないですよ・・・・・」
部活中なのも忘れて先輩のこと考えてたら宍戸さんに引かれてしまった・・・(沈)
て落ち込んでる場合じゃない。
俺、先輩のこともっと知りたいです。
それで先輩のいろんな表情が見たい。
というわけで
先輩・・・・覚悟してください
本当はギャグにするつもりでした。
でも・・・書いてたら長太郎が・・・・あまりにも可哀想に見えてきて・・・・(涙)
涙・・・じゃないし。
2005.06.19