あたしの名前は「」。氷帝学園の小等部の三年生。




そんなあたしには、毎日の役目がある。それは、お隣に住んでいる子を学校まで連れていくこと。
名前は宍戸亮くん。あたしは「亮ちゃん」って呼んでる。
亮ちゃんはあたしの2つ年下。つまり、今小学一年生。






亮ちゃんは、あたしが小学二年生に上がってからすぐの頃に、隣の家に引っ越してきたの。
それから、亮ちゃんには、兄弟がいます。お兄ちゃんで「愁くん」っていうあたしと同い年の男の子が。





それなら、学校までも愁くんと行けばいいじゃん?って思った人いますよね??




最初は、その予定だったらしいけど愁くんがめんどくさいって言って、あたしに押し付けてきたの。
でも、あたしは全然迷惑とか思ってないよ。だって、ずっと姉弟が欲しかったんだもん。

















って、そんな話はどうでもよかったんだった。




早く、亮ちゃんのことお迎えに行かなきゃ。学校に遅刻しちゃうもんね。

























































ピンポーン








宍戸家にチャイムが響き渡る。



一分も経たないうちに、中から亮ちゃんのお母さんが出てくる。亮ちゃんのお母さんは、すごくキレイ
なの。それに、若いし。

































「あら、ちゃん。おはよう。」





「おはようございますvv」






「亮でしょ?ちょっと待っててね。」































そう言い残すと、玄関からまっすぐ行ったところにあるキッチンへと向かっていった。


ちょっとしてから、亮ちゃんのお母さんが戻ってくる。後ろに、亮ちゃんがとことことついて来ている。
途中で、ちらっと玄関で待っているあたしに気付き嬉しそうに走って近づいてきた。






























「おはよう、ちゃん!!」


































元気良くあいさつしてくる亮ちゃんにあたしも「おはよう」って言って、頭をなでなでしてあげる。
すると、にこにこしていた顔がさらに笑顔になった。


そんな亮ちゃんの顔を見ると、あたしもすっごくにこにこになっちゃうんだよね。








それから、すぐにあたし達は学校へと向かい歩き出した。
































「亮ちゃん、学校楽しい?」





「・・・うん。」


























明らかに亮ちゃんのテンションが下がった。あたしは、それを敏感に感じ取る。





きっと、まだ友達出来てないんだろうな・・・・





亮ちゃんは、すごく人見知りだ。あたしと初めて会ったときも、亮ちゃんのお母さんの後ろに隠れて
てまともに話すことも出来なかった。
でも、あたしは毎日毎日亮ちゃんに会いに行って、それで徐々に慣れてくれたんだけど。


あたし達が通っている氷帝学園小等部は幼稚舎からあるから、ほとんどの子はそのまま小等部へとあ
がってきている。
でも、あたしとか亮ちゃんは違う。小等部からここに通っているのだ。
それに、まだ4月だ。まだ、全然慣れてないんだと思う。





























「亮ちゃん、今日帰りにお菓子買ってかえろうか?」





「うんvv」




























良かった。また笑顔に戻ったよ。































「おい、亮、!!」





































呼ばれて振り返ると、そこには亮ちゃんの兄である愁くんがいた。
いつも、あたしが亮ちゃんをお迎えに行くとき、おうちにはいないんだよね。
朝、お友達とサッカーしてるんだって。
だから、今日もそうなのかと思ってた。でも、愁くんはあたし達の後ろからやってきた。
ということは、まだ家にいたのかな?































「おにいちゃん。」






「愁くん、まだ家にいたの?」






「あぁ、今日は慎太(愁の友達)が朝に用事あるらしくてサッカー出来ねぇ〜んだ。」






「ふぅ〜ん」


































「だから、一緒に行ってもいいか?」と愁くんがあたしに言って来た。
もちろん、断る理由がなかったのでオッケーした。
隣にいた亮ちゃんの顔をちらっと見ると、なんか不服そうな顔してた。何でかな?












それから、3人で行くことにして、ある家の前を通り過ぎようとした。そこの家は、すごい大きな犬を
飼ってるの。だから、いつもは、この前は通らないようにしてる。
ちょっと先の道から回り道してるんだ。
今日は、愁くんもいるし、大丈夫だよね。
亮ちゃんは、あたしにぎゅっとしがみついてきた。怖いのだろう。
愁くんは、普通にその家の前を通過していきます。すると、人の気配に気付いた犬が、ものすごい剣幕
で吠えてきました。
亮ちゃんは今にも、泣き出しそう。


あたしは、亮ちゃんを連れて小走りで先に行った愁くんのところに行こうした。
でも、その時。
犬を繋いであった鎖が何かの拍子に千切れてしまったらしい。







ワンワン!!!






あたしと亮ちゃんは必死で走る。先の方を見ると、愁くんが少し高くなっているところに上ってあた
し達のことを呼んでる。
そこに走っていって、先に亮ちゃんを上に上げると、あたしも続いていこうとした。
でも、足を滑らせて落ちてしまった。
膝の頭を擦りむいて、動くことが出来ない。


そこで、犬に追いつかれてしまって、あたしはもうダメだと思った。愁くんも何かをずっと叫んでる。



あたしはぐっと目をつぶって犬を見ないようにした。
すると、犬ではない気配がしてあたしは片目をゆっくり開けた。すると。






























「亮ちゃんっ!!!」


































いつの間に降りて来たのか、亮ちゃんが泣きながら、あたしの前に立っている。
犬から、あたしのことを守ってくれようとしているらしい。































「亮ちゃん、危ないよっ!!」





「やだっ!ちゃん、まもるの!!(涙声)」





























涙をぽろぽろ流しながらも、絶対にあたしの前から離れようとしない亮ちゃん。


そしたら、犬がついに飛び掛ってきた。

















もうダメだっ!!






























「こらっ、ジョン!!」






























飼い主さんがやってきた。犬は飼い主さんがやってくると、急にしゅんとなって、怒られるのを恐れてか
くぅ〜んと鳴いている。
そんな犬にお構い無しに一発、ばしっと頭をたたいた。




























「大丈夫だったかい、君達!!」






「はい・・・なんとか。」




























あたしは、必死に声を絞り出した。それから、飼い主さんにすごく謝られて、ふと亮ちゃんに気付いた。
亮ちゃんは未だ涙を流して、立ち尽くしている。































「亮ちゃん・・・・?」






「ひっく、・・・ちゃん・・・・・だいじょうぶだった?」






「・・・うんvv亮ちゃんが守ってくれたからね。」




























そう言って、頭をなでてあげた。
そしたら、亮ちゃんもやっと笑ってくれた。





























「亮、よくやったな!オレ、見直しちゃったぜ!!」





























今まで何処にいたのやら、愁くんが亮ちゃんの頭を乱暴に撫でる。そのせいで、やっと笑顔になっていた
亮ちゃんの顔が少々曇った。

































「愁くんやめてあげてよ・・・って、それより今まで何処に行ってたのさ!!」






「なんだよ、オレが飼い主連れてきてやったんだぜ!」





























偉そうにいう愁くんに、あたしはおっきいため息をこぼす。
































「亮ちゃん、本当にありがとうvv」






「うんvv」







「お礼に何か亮ちゃんのお願い聞いてあげる!」






「ほんとうに?」







「うん。」


































すると、亮ちゃんは少し考え始めた。愁くんは、なんだか納得いかないような顔をしていた。

きっと、「オレが飼い主呼んできてやったんだぜ、オレの方が役に立っただろ」みたいなことを思ってる
に違いない。
そんな愁くんはほっとくことにして、また亮ちゃんの方を向く。



そして、それから少ししたあと、やっと「願い事」が決まったらしく、あたしの服の裾を引っ張った。































「何?"願い事"決まった??」






「うん。あのね・・・・・・

































































































「はぁ〜、あの頃の亮は可愛かったよねぇ〜。『ぼくの"およめさん"になってください』だもんvv」







「ばっ、あんな昔のこと忘れろよ!!(///)」







「えぇ〜、でも本当のことじゃん。」







「〜〜〜〜、もう知らん!!」








「ちょっとぉ〜、置いてかないでよ。」







































でもね、


















あの日から


























亮の事「弟」じゃなくて「好きな人」になったんだよ。

















































































































あぁ、もう終わっとけ。って感じです。
宍戸さんでした。なんかキャラが違うんですけど・・・とかいうつっこみはなしで!!
ただ、こういう設定やりたかっただけで、相手キャラは誰でも良かったんですよ。
でも、どうせなら今がめそめそしたキャラじゃないヤツがよかったわけです。
例えば、他校ですけどあっくんとかね。











2005.03.21
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